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基維ひなた|12ページ目 - 呟怖.ORG

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

目の前には人の列が連なる。
鍋底に沈む煩悩を満遍なく混ぜ合わせ、器に注いで手渡してゆく。
バランスが大事だ。
少なければ生きにくく、多すぎれば犯罪に走る。
生まれ落ちる魂の最後の調整が私の仕事だ。
あ、考え事してたら混ぜる手が止まったまま底から掬っちゃった。
まあいいか。

#呟怖 https://t.co/N2QHnElXA7

弟に何か貸すと、必ず汚して返す。
本のページにチョコ、CDの歌詞カードにご飯粒。
貸さないと僕が怒られる。
トランプを敢えてキムチで汚して貸したら、逆に綺麗になって返ってきた。
何なんだ。
そういえば、漢方薬と嘘をついて、ミミズの乾燥したようなものを飲ませてからずっとこうだ。

#呟怖 https://t.co/N2QHnElXA7

好きなヒヒができたと友人が言う。
スミレの花咲く丘、ネムノキの下で出会ったマントヒヒが忘れられないと。
彼を想いながらネムノキを抱擁する姿は重症だ。

友人を見ない日が続き丘へ行くと、いた。
半身がネムノキにめり込んだ状態で。
昼間というのにネムノキの葉はうっとりと閉じていた。

#呟怖 https://t.co/N2QHnElXA7

「綿菓子どうでしょう!」
馬の骨が馬乗りで聞いてくる。
骨の耳に差したイヤホンからサイバーな音が漏れている。
手には毒虫が詰まった瓶。
それは蠱毒というやつでは。
「綿菓子どうでしょう!」
「綿菓子じゃない!それは綿菓子じゃない!」
叫ぶ俺の口に、馬の骨が瓶の先をねじ込んでくる。

#呟怖 https://t.co/N2QHnElXA7

公園にぽつんと赤い椅子がある。
パイプ椅子の座面を厚くしたような子供用の椅子だ。
近づくと椅子が振り返り、カタカタと寄ってきた。
私の周りを回っている。
何だか可愛い。
足の間に手を差し入れて抱き上げた。
ばちん。
椅子の足が閉じる硬質な音と、両手の骨が砕ける音が同時に響いた。

#呟怖 https://t.co/Sw3rcddhhB

目を覚ますと枕元に切断された私の手足が積まれていた。

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人形の傷に紙ヤスリをかける。
目が粗いものから、徐々に細かいものへ変えて丁寧に擦る。
そうすればつるつるのお肌に戻るの。
…いけない、忘れてた。
公園であんまり可愛いお人形がいたから連れ帰ったの。
暴れてお顔に傷がついちゃったね。
すぐ直してあげる。
まずは目の粗い紙ヤスリを。

#呟怖 https://t.co/4h0h0H9i1C

こちら職人の技術を詰め込んだ最高級の反物になります。
七宝文様が美しいでしょう?
えっ?
真っ黒にしか見えない?
いえいえお客様、こちら角度を変えていただきますと、ほら全体に美しい文様が……

笑顔を張り付けた店員の黒い瞳に、七宝文様が焼き付いている。

#呟怖 https://t.co/Spd7kY9DGi

信号待ちをしていると、神と名乗る老人に声をかけられた。
何でも一つ願いを叶えてやると。
騙されるのはもう沢山だ。
「本物だけが見える目をくれ」
老人が頷いた瞬間、俺は真っ白な空間に一人取り残された。
鳥の鳴き声のようなメロディが流れる。
信号が変わったらしい。
俺は歩き出せない。

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満開の木々の間を
花と同じ色のワンピースを着て
少女が軽やかに駆けてゆく
夢のような光景
思わずカメラを向ける
少女は立ち止まり
花のトンネルでくるくる回る
足は根が生えたように動かず
上半身だけがくるくる回る
くるくるきりきりねじ切れて
笑顔のままでごとりと落ちた

#呟怖 https://t.co/uJ2h88YEbt

「ああ、これは森の名前ですよ。
吹雪の中でも読める特殊な材料を使ってる筈ですが、費用をけちったかな」
若者が「✕」と書かれた看板の雪を払うと「凶」の字が現れた。
「まあ、それとこれとは何の関係もないんですけど」
トラバサミにかかって動けない私に、若者が笑顔で鉈を振り下ろす。

#呟怖 https://t.co/7WTxntC8OF

四月一日、彼は嫌な嘘をつく。
「別れよう」とか。
「君のお母さんが事故に遭った」とか。
今年は小鳥が入った袋を臼に入れ、
「これ、ウソって鳥。ウソつきまーす」
と杵を振り上げた。
悲鳴を上げると彼は嘘だと笑った。

「あなたの笑顔って素敵」
この言葉を嘘にしようと思う。
物理的に。

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友人が自慢していた一点もののアンクレットを盗んだ。
着けたらアンクレットの形の痣が消えなくなった。
怖くなってこっそり戻した。

「あのアンクレット、無くなって戻ってくる度に、海とかプールとか銭湯に付き合ってくれる友達が減るんだよね」

友人は笑って、お風呂行かない?と言った。

#呟怖 https://t.co/gHA4A7kIKM

息子は木登りが得意で、猿と呼ばれている。
その息子の悲鳴が聞こえた。
離れたところで剪定をしていた私が駆けつけると、息子は木の実のような何かに手を噛まれていた。
「お母ちゃん」
咄嗟に高枝切り鋏で枝ごと落とす。
「お母ちゃん、痛いよ、お母ちゃん」
落ちた実が弱々しく泣いた。

#呟怖 https://t.co/9MvyHjKm3w

僕は特に怖い体験をしたことはないんですけどね。
ここに来る途中、知らないおばちゃんにいきなり腕を掴まれまして。
自分は死神だって言うんですよ。
どう見ても普通のおばちゃんが。
「行くな。行ったら34人死ぬ」
って言うんですよ。

で、僕は大丈夫らしいんで来ました。
ははは。

#呟怖 https://t.co/6lC4Zm6FRx

ステージ上で光を浴びて歌う私。
男たちが熱狂している。
やがて我慢できずにステージへと登ってくる。
全員が夫の顔をしている。
夫たちは私を引きちぎり、恍惚とした表情で貪り食う。

汗だくで目を覚ます。
大丈夫、いつもの夢だ。
夫は隣にいる。
腐って少し骨の見えた頭を枕に預けている。

#呟怖 https://t.co/4mDzupQvYG

つまらないものですが。
って君がくれたチョコ餅。
弟が喉につまらせて死んだよ。
つまらないものがつまった。
嘘は良くないよね。
ホワイトディのお返し、ちゃんとつまらないものを作ったよ。
その椅子の下は汲み取り式の便器だから大丈夫。
はいあーんして、どうぞ。
つまらないものですが。

#呟怖 https://t.co/11Sm5Q8bZi

あなたの船が沈んだ日
あなたの椅子を浜辺に置きました
いつでもあなたが座れるように
引き潮の時だけ現れる浜辺に
毎日椅子を磨きに行きました
ある日血を吐いて
何日も寝込みました
久しぶりに浜辺に行くと
椅子は磨いたように綺麗でした
私は深く腰掛けて
満たされた気持ちで
目を閉じました

#呟怖 https://t.co/r2IV7XQlbt

「噂のマッチングアプリ、すぐマッチングしてドッキングできたよ!」

「えっいきなり下ネタ?」

日頃から下世話な話が多い友人だがさすがにドン引きしていると、

「違うよー」

机に頬杖をついてけらけら笑う。
その手はごつく毛が生えており、
口の中から見覚えのある細い指が覗いていた。

#呟怖 https://t.co/U75gptgWXP

通学路にいるお婆さん。
放置されたブラウン管テレビの前で、牛乳瓶の口を耳に当てている。
口に当てて、また耳に当てる。

恋人と公衆電話で話してるんだって。

クラスの男子がからかったら、牛乳瓶を耳に当てられた。

それ以来、お婆さんにチュッチュされる音が耳から離れないんだって。

#呟怖 https://t.co/VdMWaLkbxv

@suika_sheep #返怖
#呟怖

負けてたまるか。
目をつぶって食べると目玉焼きの味がした。
うまい!

僕は、食堂でわざと嫌いな奴の向かいに座った。
奴の皿にはコロッケが乗っている。
向こうも克服していた。

なんだ、と拍子抜けした時、黒い虫がガサゴソとテーブルを横切った。

奴は素早く箸で捕らえて食べた。

体の弱い息子が熱を出した。
娘が見舞いに行ったようだが、静かにしているので放っておいた。

「きっとすぐ良くなるよ」
娘が得意気に言う。
「良いお薬って苦いんでしょ?苦いのいっぱいあげたから大丈夫!」
娘が赤く染まったポシェットを開くと、ヨウシュヤマゴボウの実が詰まっていた。

#呟怖 https://t.co/XAqhQIyfaw

税金の還付申請書が家に届く。
毎日のように届く。
印鑑の代わりに拇印を押してある。
その都度押しているようでコピーではない。
ふとテレビを見ていて既視感。
大写しになった死刑囚の指紋に見覚えがある。
今日も申請書が届く。
消印のない茶封筒の束をそろそろ警察に持っていくべきか。

#呟怖 https://t.co/9jgniJ8hmx

遅刻の理由を雨のせいにしたら、その日から雨が降らなくなった。
新しい長靴を履く機会もなくなった。
よく晴れた屋上で、緑が消え失せた灰色のビル群を眺める。
世界は私のせいで滅びるのだろうか。

#呟怖 https://t.co/KbT98kTQaH

傘目病。
目の中に傘が開いたようなカビが生える奇病だ。

彼女が感染したと聞いた。

「見ないで、気持ち悪いから」
悲しげな彼女を宥めて包帯を解く。

黒い瞳の中に、金粉を散らしたような赤い傘が幾重も花開く。

美しい。

吸い寄せられるように顔を近付け、瞳を触れ合わせた。

#呟怖 https://t.co/2pEQLoKu2u

@suika_sheep #返怖
#呟怖

ぼんやりした頭でポケットを探ると、
茶色く古びた紙が入っていた。

『大福餅 一個 六文也

又のお越しをお待ちしております』

手書きの領収書のようだ。
聞いたことのない駅が店名として書かれていた。

喉の奥から腐ったような甘い匂いがした。

かぐや姫症候群。
いつかお爺様が迎えに来てくれる、という妄念を抱き、竹の中に収まりたがる病気だ。
物理的に不可能な筈だが、人ひとり分の血肉が詰まった竹が発見された例もあるという。
この度、人竹が出来る過程を収めた録画データが研究室に届いた。
再生するとなぜか妻の声が聞こえた。

#呟怖 https://t.co/qlRQFzBUIP

蔵から出てはなりませんよ

お母様が外から鍵をかけて間もなく、蔵は炎に包まれた。

咳き込んでいると、錠前の落ちる音がした。

お父様、お兄様、お祖父様の声を発する黒い化け物が私を抱えた。

咄嗟に懐刀で刺した。

黒く煤けた家族を呆然と見つめる。

お母様、これが貴方の望みですか

#呟怖 https://t.co/D2PvAyOcKK

『大丈夫、パパが見ているからね』

いつもパパが見守ってくれた。
パパが見ていてくれると何でも上手くできた。
だから大丈夫。
パパが見ていてくれるから大丈夫。

「私頑張るね、パパ」

近付いてくる亡者の唸り声。
ライフルを構え呼吸を整える。

椅子に腰かけたパパの骨が微笑んだ。

#呟怖 https://t.co/U7d3wEYDu4

昔から繰り返し見る夢。
ふわふわの金髪をツインテールにした女の子を、廃屋の庭で押し倒し縄で首を絞める夢。
年月を経るごとに女の子も成長していった。
気になって捜し続け、ようやくその廃屋を見つけた。

「やっと来てくれたのね」

白髪をツインテールにした老婆が縄を手に駆け寄った。

#呟怖 https://t.co/jTZE2GroeY

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