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НIШIХАТА Осахiро|24ページ目 - 呟怖.ORG

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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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細い細い一本のロープを、痛む手で掴んで少しずつ登る。どこにつながっているのだろう。
ロープの先端には、花が一輪咲いていた。それだけ。
頭上も足元も、真っ青な空がどこまでも広がっている。

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夜桜の頃の満月は、一晩中空にあって朝方に沈む。写真を撮りに行けば、日の出頃までシャッターチャンス。三脚を畳んでいると、あちこちで静寂を乱さない程度に「また来年」「また晴れるとよいですな」等、ささやくような挨拶が交わされる。一年に一晩の風情、墓の下からも味わいに来る人がいる。
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Mが失踪直前に住んでいた新居は、屋根が妙な具合で、雨だれが非常に苛立たたしかったという。録音を聴かせてもらうと、確かに「ぴたん」と「ぽちょっ」が変なリズムを繰り返している。ファイルが出てきたので貼り付けて思い出話をしていると、別の友人が「モールスだ……『おいで』つってる」
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5.一服
能登のアテ林を歩いていると、古いビールの王冠を拾うことがある。カラスが持ってきたものではない。人のしわざだ。私が子供の頃まで、山仕事の休憩は持って上がった瓶ビールの栓を抜いて一杯というのが定番だった。とんでもねえ。なお、戦前はお冷や(もちろん水ではない)だったという。
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母が買い物に行くと必ず卵を買ってくるので、ボケが始まったかと心配したことがある。冷蔵庫の卵ポケットに入り切らないくらいなのだ。買い物メモを僕が書く。卵は書かない。しかし卵はまた増えた。メモを見る。卵。僕の字だ。よかった、母はボケてなかった。
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妻の作る栗きんとんにはかすかに、甘い花の香りがある。色は庭のクチナシの実を秋口に採って干しておいたものを煮出すのだが、これが香るはずはない。クチナシの香りは花の時季だけで、夏にはもう葉を噛んでみてさえ香りはしないのだ。作り方の秘密は、たぶん教えてもらえないだろうな。
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貰ってきたアジサイの房を、いくつかは青いままのドライフラワーにして植えていた人にプレゼント、自分用には空五倍子色のを作って「この方がずっと変わらない色だから」と言っていた彼女に、大正時代の標本が真っ黒に近い色になっていたことを言おうか迷っているうちに、彼女とは疎遠になった。
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小さい頃、例によって熱を出して寝ていた時に、妙な夢を見ていたらしい。母によると「白いみかん」を食べたがる僕に、曾祖母が血相を変えて「それは本当に白いのか、乙女椿の花の色ではなかったか」と尋ねていたという。乙女色のみかんが何を意味するかは、母も聞きそびれている。
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日本の彼岸花が史前帰化植物らしいことはほぼ確かになっているが、渡来した頃の用途は解っていない。救荒食糧説がまず言われるが、彼岸花の球根を食べるためには、初期の稲作どころではない大変な技術が要る。強い毒があるため、何かを退治するためというのはありそうだが、一体何を……?
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「背景とエフェクト、やっとできたぞ!」
「うわあ、雰囲気あるなあ……どした?」
「なあ、俺の動きって触った?」
「そんなスキルまではさすがに無いよ」
「俺、足引きずる演技したんだけど」
「……いやオレは背景とエフェクトだけだよ、やったの」
……誰が……いや、何が撮れている?
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形見分けで、今どき珍しい紙の写真アルバムをもらってきた。大叔父が住んだ街の、定点観測に近いアルバムだ。日付を追うと、バブル時代からの没落の雰囲気がわかる。そして病禍の年。この街を撮ったものはこの年が最後だ。大叔父はその後も同じ場所を撮り続けていたが、もう街は無かった。
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引っ越してきて3年目、スーパーで「今日はナンヤクの日」というポップを見るのも3回目。このナンヤクという餅菓子を初めて買ってみた。控えめな甘さの餡無しで、ニッキの粉がまぶしてある。なかなか美味しい。
だけどその翌日から、バリバリ手加減無しの方言で話しかけられるようになった。
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実家から自動車で1時間少しのところに、かつて賑わった漁師街がある。まだそれなりに賑わっていて、私も帰省時には買い物に出るのだけど、鉄道のあった頃と廃線後で明らかに、人の流れや雰囲気が違う。何が原因なのかは、未だにわからない。鉄道は利用者がほとんどいなかったのだけど。
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母校の標本庫は変な造りで、2階分の高さをキャットウォークみたいな鋼板と階段で3フロアに仕切り、空調を回していた。私たちは1階の隅の作業机で作業することが多かったが、こんな造りのせいで頭上の足音がよく聞こえる。2階に3人いると思ったら1人だけだったこともあるが、言わないでおいた。#呟怖 https://t.co/kXhE1lO74j

宿で夢を見て、この日の採集地が古戦場だったことを知る。武者はこの日採った標本を指し、某市の某橋の名を告げた。
標本を持って橋を訪ねる。声がかかる。
――これは某峠のシノブ?
――はい。ここへ持って行けと。
――では、あの方は……。
――まだあちらに。
肩口に松葉が落ちた。仰せのままに。
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多目的室には、夕方に閉める薄い白いのと、上映会の時に閉める黒いの、2つのカーテンがあった。僕らはよく黒い方にくるくる丸まって遊んでたけど、窒息して死んだ子がいると叱られてから止めてしまった。そういえば最初にくるくるを始める子が誰か、誰も見たことがない。
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今夜の宿の避難経路を歩いてみる。外階段を降りて行くと、防火扉が半開きになっているフロアがあった。廊下の照明が漏れて来ておらず、客室を割り当ててない4階のようだ。青臭いにおいが気になって、少し開けてみた。暗い大広間いっぱいにヒマワリが生えていた。
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私の花の色を見た人は、顔色を悪くする。
気味悪いね。
心の声は聞こえる。
血の色。臓物の色。不吉な色。
ひとり咲く山の椿のさなきだに赤きは誰の血をぞ吸ひしか。
馬鹿か。
この色には動物の血など邪魔だ。
前に撒かれた時は脂と塩気で枯れるかと思ったぞ。二度とごめんだ。私の下で死ぬな。
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コンクール周りの怪談でリアリティを感じるのは、搬入搬出時に「うちの制服の知らない人が手伝う」系。それくらい超急ぎな場面なのだけど、私の母校ではそうした怪談は一切無かった。たぶん男子校でも無いだろう。
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旅行用のペットケージの出始めの頃、持ってる人を見ると大きなかばんかなと思ったものだ。ある列車に乗った時は、老婦人二人がお互いの膝の上のケージをかまいながら談笑していて、ニオイの遮断力に感心してたのだけど、用事で立った時に中を見ると、二つとも空だった。
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6.待ちぼうけ
初期カードで来たミュリカ・ルブラは使いどころが難しかった。同じ属性のアタッカーが揃えばバフで圧倒的な瞬間火力を叩き出すのだけど、僕には引き運が無く、サ終まで出番を作れなかった。
フォルダにあったスクショを見て思い出したのだけど、撮った覚えは無いしなぜ日付が今日?
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母校の旧キャンパスは、ややこしい跡地のせいで侍(袴も具足も)や軍人の目撃談が多かったが、それよりホームレスが何人か逗留していた程のセキュリティな上、不逞学生が半ば住み着いて麻雀をしたり飲酒運転をしたりビラを撒いたり。笑い話に聞こえるが、私が親なら娘は絶対にここへは通わせない。#呟怖 https://t.co/pD7npJoQiK

波の花。字面は儚げで美しい。正体は沖合の海藻が体を守るために出す粘液が、荒い波でぶくぶくに泡立てられたもの。浜に来る頃には酸化して茶色くなって傷んで磯臭くなって、ぬるぬるねばねばしている。もちろん冬の日本海の季節風はとても強く、顔や服に飛んでくるのは避けようが無い。
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年に二回、地平線に夕陽がかかる数分の間、僕の住む山間の村からは眼下の大平原に落ちる七人の巨大な影が見える。巨大な神像か何かだとは思うが、実は大平原の西に何があるのかさえ伝わっていない。いつか僕が確かめに行くのだろう。僕は十七枚の翼を畳んで眠り、その日に備える。
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5.お茶会
金曜日の15:10。社長夫人のお茶会の時間だ。妙に焦げ臭い中国紅茶で、夫人お手製の焼き菓子を流し込む一時間。漢方薬の臭いが胃から噴き上がる。
夫人自身も好きでやっているわけではないが、これを怠ると現場で事故が出る。さぼった者は大怪我をする。茶も菓子も変えられないそうだ。
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2年生の春に転校した先は木造瓦葺きだった。広大な校舎は既に半分以上が空き教室で、薄暗い廊下を面白がっているうちに戻り方を見失う。知らない6年生が出て来て、昨日覚えた旧第三音楽室まで手を引かれながら、他言無用を固く誓わされた。彼女の手からは、血と知らない獣の臭いがした。
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実家のテレビが新しい大型のものに替わった時のこと。機能が増えた分、リモコンも大型化しているのだが、これが「すぐどっか行く」という。母の自作リモコン立ては二十年頑張っており、これに入らない大きさのせいだと思っていたが、炬燵で寝た晩、出歩こうとするヤツを捕えた。母は紐をつけた。
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「ミョウセンゴウサク!」
「ゾウオン!」
怒鳴り声が響き、巨大な手が目の前の男を掴んでどこかへ連れてゆく。俺も掴まれる。
「ミョウセンゴウサク!」
「待て、人違いだ」
手は俺を放り出し、次の男を掴む。
助かったのか。
「やっぱり人違いではなかった」
「ゾウオン!」
掴まれた。
#呟怖 https://t.co/wqrwymStNn

リモコンのボタンが多すぎて操作を覚えられないという。裏に貼るメモでも作ろうと、仔細に見てみた。主電源に数字のボタン、音量に録画機能の呼び出し、明るさと湿度、加熱時間と辛さの選択、爪切り、飛行船、骨付き饅頭、悪疫退散八角大王、劜冫剤、囦烏ワ調整、全蛹ね儁、こ侵釆HT、諸禍令清浄
#呟怖 https://t.co/SnwYo439r1

夕陽を見つめて佇む男たち。
その背後では、人の目には見えない小さな子供が影から影へ跳ね回る。
影を踏むたびに人の耳には聞こえない音が弾み、軽快なメロディが人ならざる聴衆の手拍子を誘う。
やがて酷使された影にはひびが入り、演者と聴衆は気まずげな顔で影の主を見る。
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