#呟怖 路地から女がひょっこり、顔を出している。ほほえむ瞳は黒く大きく、美しい。見とれていると、ぐいんと青白い腕が伸びてきた。慌てて逃げる背中へ「もう少しだったのに」って声がした。ずいぶんとしわがれた声だった。友人に話すと、「あれは私の」と言いかけて黙ってしまった。誰だろう。
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