田舎の古い家だと蔵に刀の一本や二本はあるだろう。
だがうちの本家は違う。
刀は一本もないが、刀の鞘だけは本家の人数分ある。
生まれたり嫁が来る度に新しいのを作り、亡くなった時に遺体と一緒に燃やす。
毎年立冬に鞘を使う儀式を行うらしいが、その内容は分家には知らされていない。
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