幼い頃に観たスパイ映画に憧れ本をくり抜いた事がある。
隠したいものの形に合わせ数ページずつカッターで切ってゆく。
その本を何十年ぶりかに開くと、そのくり抜きに鍵が収められていた。
記憶にない鍵。
鍵に触れようとした途端に涙が溢れ本を閉じる。
「それでいい」
優しい幻聴が聞こえた。
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