中学生のとき、右の眼球を失った。階段で前を上る男が持つ傘の先が抉ったのだ。
謝る男。
突然、空虚となった右側に男の感情が映った。
私はそこで気付いたのだ。人が持つ「視る力」を、眼球が塞いでいたことに。
謝罪よりも責任転嫁が多い男の感情の出口を塞いだら、男は絶命した。いい気味。
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