河原から見上げる土手がやけに高く感じるのは、あれが防波堤だから……私のような者が居ない世界の。
裏切りと略奪により仕事と妻と財産とを失った私にはもうこれしかない。
おやすみ、昨日までの自分。
煌々と照る月の下、腑の無い骸が立ち上がり、白濁した瞳にて彼方の仇をじっと見つめた。
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