「ヒッ……ナニあれ」
助手席の彼女が俺の腕にしがみつく。
「雨足さんのこと?」
極めて局所的な二本の土砂降りがまるで足みたいに歩く様を雨足さんと呼ぶのだけど、それを知らないってことに驚いて、彼女を止めるのが遅れた。
雨足さんを見上げちゃいけないなんて子どもでも知っていたから。
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