タクシーの運転手をしていると、様々な客を乗せる。中には無口で、行先すら言わない客も。
その客は俯いて、前に進めとばかりに指を向けた。
「お客さん、どこまで行けば?」
街を外れて閑散とした山道を走る。すると、客は初めて口を開いた。
「さ よ な ら」
すぐ前は崖だった。
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