夕暮れの庭先で猫が鳴いている。ニャーニャーと呼び求めるような声の元を探すが、姿が見えない。
ペットロスで鬱ぎ気味の妻が、戸口に煮干しを置いた。
「夜中から大雨みたいだし、今晩だけ、ね」
仕方ないと戸を開く。すると、強烈に焦げ臭い気配が足元を通り過ぎた。
今晩は眠れそうにない。
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