全ての音を知る男がいた。
絶対音感だろうか、楽曲から自然、人工音、耳に入る全てを理解していた。
晩年彼は作曲に専念した。聞くと「死神の行進が聴こえる」という。それは美しく、今までに聴いたことのない音らしい。
「楽譜を僕と燃やしてくれ。死神に見せるんだ」
これは彼の遺言だった。
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