大正の半ば頃、ある富豪の家で、熱心に蒐集していた自鳴琴(オルゴール)が次々に動かなくなった。米国の製造元へ手紙を書いたところ、工房は疫病のため閉鎖。最後の部品ストックは無病息災を祈る言葉と共に送られてきた。そのせいか、富豪の暮らす町ではスペイン風邪の影響は少なかったという。
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