視界いっぱいに桜の花が散る。
ゆれて、ゆれて、動かなくなる二本の足。
なんて美しい。
「一番のお気に入りなんだ」
顕微鏡からプレパラートを外す彼。
「でも、色褪せてきてね」
最期の瞬間が焼き付いた網膜のコレクション。
毎年桜の名所へ連れていってくれる理由が、解った気がした。
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